目次
はじめに
動機の源泉とその落とし穴
勉強を続けるうえで「自分はなぜ頑張れるのか?」を理解するのはとても大切です。
これを知っておくと 一時的なやる気に振り回されず、意図的にモチベーションを設計できる ようになります。
1. 内発的動機
- 定義:学ぶことそのものが楽しい/できるのが嬉しい
- 例:パズルを解くのが面白い、英語の本を読むとワクワクする
- 特徴:最も継続力が強く、勉強を「遊び」に変えられる
問題点
- 興味のある範囲でしか力を発揮しにくい
- 面白さに「波」があり、飽きやすい
- 試験のように「興味がなくてもやるべき勉強」には不向き
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内発的動機について
はじめに まず「内発的動機(intrinsic motivation)」は、学習や行動そのものに「面白い」「知りたい」「できるようになりたい」という楽しさや価値を感じることで生ま…
2. 内在化された外発的動機
- 定義:外的目標だが、自分の価値観や自己像と一致している
- 例:医師になりたい(人を助けたいという価値観と直結)
- 特徴:やらされ感が少なく、長期的に続きやすい
問題点
- 「なぜ大事か?」を自分で見つけないと弱まる
- 価値観や進路が変わると崩れる
- 実は「親の期待」など外部の目標と混同しやすい
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内在化された外発的動機
はじめに 「内在化された外発的動機(internalized extrinsic motivation)」は、外部から与えられた目標や理由を 「自分ごと」として取り込んだ状態 を指します。 内在…
3. 外的動機
- 定義:罰やご褒美による動機づけ
- 例:怒られたくない、ボーナスが欲しいから資格を取る
- 特徴:短期的な推進力が強い(締切・インセンティブ効果)
問題点
- ご褒美や罰がないと続かない
- 「合格したら終わり」で学びが途切れる
- 「やらなきゃ」で精神的な負担が大きい
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外的動機(統制型)
はじめに 「外的動機(統制型)」について詳しく整理します。 外的動機(統制型)とは? 行動の理由が外部にある動機。 「やりたいから」ではなく、やらされている/や…
4. 回避動機
- 定義:不安や恐怖を避けるために学ぶ
- 例:赤点が怖い、「落ちこぼれ」と思われたくない
- 特徴:危機感があると爆発的に集中できる
問題点
- ストレスが強く、心身を消耗する
- 目標達成後に燃え尽きやすい
- 「できないとダメだ」と自己否定ループに陥りやすい
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回避動機
はじめに 「回避動機(avoidance motivation)」について整理します。 回避動機とは? 「失敗・不安・否定的な結果を避けたい」 という欲求から生まれる動機。 行動の目…
総合的な注意点
- どのタイプも単独では不安定
- 短期的な突破力と、長期的な安定力は別物
- 「内発的が一番いい」と決めつけすぎると、現実的な動機を無視しやすい
解決の方向性
- 短期は外発的/回避で走る(例:テスト前の危機感)
- 長期は内在化・内発で支える(例:自分の将来像や学ぶ楽しさ)
- 外発・回避の動機を 「価値観」や「楽しさ」につなげて内在化する工夫 がカギ
👉 つまり、モチベーションは「どれが正しいか?」ではなく、どう組み合わせて変化させるか がポイントなんです。
補助ツールのアイデア
- セルフチェック診断
「あなたの学習動機はどのタイプ?」といった簡単な質問で自己分析できる。 - 動機の変遷マップ(図解)
- 横軸=時間
- 縦軸=安定度
- 例:
- スタートは「落ちたくない(回避)」
- →「合格すれば夢に近づく(内在化)」
- →「学ぶのが面白い!(内発)」へとシフト