目次
はじめに
「内発的動機」と「外発的動機」はどちらが良い・悪いという話ではなく、状況によって使い分けるのがコツです。心理学でもこの点がよく研究されています。
1. そもそも両者の違い
- 内発的動機づけ → 興味・楽しさ・達成感など「自分の内側」から来る動機。 → 長続きしやすく、深い集中や創造的活動に向いている。
- 外発的動機づけ → ご褒美・評価・罰など「外部から与えられるもの」に基づく動機。 → 即効性が高く、短期的な行動や義務的なタスクに有効。
2. 使い分けの基本方針
- 短期的に行動を起こしたいとき → 外発的動機
- 例:試験前で「今すぐ勉強を始めたい」 → ご褒美や締め切りを設定する。
- 外発的動機は「着火剤」として有効。
- 長期的に続けたいとき → 内発的動機
- 例:語学学習や筋トレ → 興味や成長感を見つけないと続かない。
- 内発的動機は「燃料」として効果的。
- 外発から内発に移行させるのが理想
- 最初は「ご褒美目当て」で始めてもOK。
- 続けるうちに「楽しい」「成長を感じる」と思えれば内発的動機に切り替わりやすい。
3. 両者を組み合わせる具体例
- 勉強
- 外発:問題集を解いたらチョコを食べる。
- 内発:「理解できると気持ちいい」「知識が増えると自分の世界が広がる」。
- 運動
- 外発:運動後に好きな飲み物を飲む。
- 内発:「体が軽くなった感覚が好き」「自己ベストを更新すると嬉しい」。
- 仕事
- 外発:給料・昇進・評価。
- 内発:「自分のスキルが伸びている」「顧客に喜んでもらえる」。
4. 注意点(落とし穴)
- 外発的動機に頼りすぎると、ご褒美がなくなった途端やめてしまう。
- 内発的動機を削ぐ外発的動機もある(=「アンダーマイニング効果」)。
- 例:子どもが絵を描くのが好きだったのに「描いたらお菓子をあげる」と言い続けたら、楽しさより報酬目当てになってやめてしまう。
まとめ
- 外発的動機は「スタートダッシュ」に強い。
- 内発的動機は「持続・深い集中」に強い。
- 最初は外発で始めて、内発につなげるのが一番うまいやり方。