目次
はじめに
「外的動機(統制型)」について詳しく整理します。
外的動機(統制型)とは?
- 行動の理由が外部にある動機。
- 「やりたいから」ではなく、やらされている/やらないと困る/やったら得する という感覚が中心。
- 自律性が低く、外部の条件が変わるとモチベーションも揺らぎやすい。
自己決定理論における位置づけ
Deci & Ryan の自己決定理論では、外的動機は「どの程度自分に内在化されているか」で分類されますが、統制型は特に 外部からの影響が強い段階 にあたります。
典型的には以下の2つ:
- 外的調整(External Regulation)
- ご褒美をもらえる/罰を避けられるからやる
- 例:点数が悪いと叱られるから勉強する、合格すれば賞金がもらえるから勉強する
- 取り入れ的調整(Introjected Regulation)
- 外部の期待や評価を「内なる義務感」として取り込んでいる状態
- 例:サボると罪悪感がある、褒められたいから頑張る
これらは「統制(control)」によって動かされているため、統制型外的動機 と呼ばれます。
特徴
- メリット
- 即効性がある(短期的な行動を引き出すのに効果的)
- 場合によっては習慣づけのきっかけになる
- デメリット
- 自律性が低く、外部要因がなくなるとモチベーションも消える
- 長期的には疲弊や学習嫌いにつながりやすい
- 「やらされ感」やストレスを伴いやすい
具体例(学習場面)
- テストでいい点を取らないと親に叱られるから勉強する
- 宿題を出さないと先生に怒られるからやる
- ご褒美(ゲーム・お小遣い)があるから課題を終える
- 友達より遅れると恥ずかしいから必死に勉強する
まとめ
🔹 外的動機(統制型)は「外部からの報酬や罰」によって行動がコントロールされる動機。
🔹 短期的な推進力は強いが、長期的な学習持続には不安定。
🔹 将来的には「内在化された外発的動機」に育てていくことが望ましい。まとめ